こんにちは。
富山県には環水公園内の世界一美しいスターバックスコーヒー(エビデンスがあるかは知りません)や立山、黒部ダムなんかの超絶観光地がたくさんありますが、たぶん行ったら全国のアングラ好きサブカル野郎に自慢できるであろうヤバいスポットもあります。
それがまんだら遊苑と遙望館です。
いずれも立山博物館というとても真っ当な母体が有する施設で、つまり公営なのですが、なんというか、めちゃくちゃトガってるらしいんです。
気になったので実際に行ってきました。なんの参考にもならないレポートですが暇なら読んでください。
土砂降りですが来ました。まんだら遊苑です。
富山駅前からだと車でだいたい40分くらいかかるでしょうか。
前知識として、このまんだら遊苑は立山信仰を学ぶ場としてのテーマパークです。
まぁここで今すごく簡単に言うと、立山という壮大な連峰を天国や地獄に見たてて、その立山をめぐることで死後の世界を疑似体験して徳を積む、的なアレです。
そういう事情もあり、まんだら遊苑ではまず最初に地獄に落ちます。
この、やたら入口が小さい建物が地獄です。閻魔堂って名前がついてるらしく、入口では「うぉ~~~」みたいな、腹の底に響く唸り声というか叫び声と言うかそういうものが延々流れています。怖い。
中は暗くて唸り声がうるさく、そして赤い照明が地獄観を演出しています。これは地獄の景色らしいんですが手振れが酷くて何が何やら分かりませんね。
中では鐘も撞けます。なかなか屋内でこのサイズの鐘を撞く機会なくないですか?
ちなみにこの鐘の音が閻魔の声を表してるって記述をどこかのサイトで見かけました。そういう感受性に依る部分は受け皿が死んでる僕にはよく分かりませんでしたが、屋内で鐘を撞くとめっちゃうるさいということはよく分かりました。鐘が屋外に多いのにはそれなりの理由があったんですね。
最後は外に出るための細い道が続きます。
横の壁からしきりに虫が這うような音がしてるし、逃げ場のない細い一本道なので後ろから何かが猛ダッシュで追いかけてくるんじゃないかって気がして怖かった。
今回は友人2名と一緒に行ったけど、1人きりでは入りたくないくらいリアルに怖い施設です。公営だからといってナメてはいけない。子どもはトラウマになると思う。
閻魔堂を出ても地獄?が続きます。「井戸に向かって呼びかけよ 地の底におのれの罪業が見え聞こえする」。どういうこと?????
試しに井戸に向かってデカい声で「おーい!」って叫んだら、超低音に加工された自分の「おーい!」が井戸の底から聞こえてきました。これが僕の罪業か~としみじみしたけど、だからなんなんだの感覚も拭いきれず。
あと、井戸の近くには橋もありました。
ご存知、精霊橋です。
「二十余の霊 橋を渡れ」。「定員20余名」を「二十余の霊」と表現する公共施設がいまだかつてあったでしょうか。
ちなみに橋の床は格子状に透けてて東京タワーのあそこっぽくなってるので、色々ひゅんひゅんします。
橋はどこに繋がっているわけでもなく、先端付近に鐘と小槌があるのみです。
恐らくこの鐘にもちゃんとした信仰上の意味があるんでしょうが、僕は「上場するときの社長ってこんな気持ちなのかな」と思いながら鳴らして、勝手に感無量してました。
この後天界エリアにも行ったんですが何故か撮影不可スポットが多かったし地獄エリア程のインパクトはなかったので割愛します。
で、まんだら遊苑のすぐ近くにあるのが遙望館です。
ここは立山信仰にまつわる動画と立山の自然をまとめた動画を二本立てで見られる映画館のような施設で、所要時間は計40分です。入場料は100円。安い!!
動画の写真はないけど、特に立山信仰に関する動画はB級ホラー映画ファンには絶対に見て欲しいくらい素晴らしい出来です。
かつて女人禁制だった立山に入ってしまった女が山の怒りに触れて杉の木や岩に変身させられるシーンは無駄に生々しくて戦慄、あるいは爆笑してしまうと思います。
あと、生前悪さをした男が鬼も住めない地獄に落とされて、そこがなんと1990年代(恐らく動画が作られたのがこの年代)の環境が破壊され尽くされた東京だったという、なんとも皮肉の効いたシーンもあります。途中で差し込まれる電気グルーヴのPVみたいな謎カットも必見です。
とにかく、公営施設の公務員がとりあえずのやっつけで作りましたっていうよくある映像作品とは完全に一線を画したものなので近くに行く機会があったらぜひこの遙望館まで足を運んでみてください。
あと、遙望館の近くにはサンダーバードっていう名物ローカルコンビニがあってそこにも行ったのでまた記録します。
さようなら。